ライとレットは半ば諦めかけていた。



ガタガタッ



突然音を立て扉が開いたと同時に、大柄の男と周りを取り巻く下っ端であろう男が数人、そしてあの魔女がいた。



「ここにいる侵入者は始末しないとな〜ここは盗賊イーレ様のアジト。さあ、フレア、こいつらに痛い思いをさせてやりな。久々の客人だ。ショーをしようじゃないか!」


イーレという男は、ニタニタと不快な笑みでこっちを見てくる。



「ショーなんて、もうやりたくないわ!見逃してあげて!」



フレアがそう言うと、イーレはまたもや不快な笑みをした。



「俺はそれでもいいんだが、お前の大事な大事な婆さんは一生人形のままだぜ!」



フレアは唇を噛み締めて、「分かったわよ…」と吐き捨てるように言った。