『なに…ここ…』

転校してきて
今日から通う校舎を
みてあたしは
呆然とした。

校舎の壁には
スプレーで塗り潰されて
窓とかも割れてて
グランド(?)みたいな
所にはバットや
パイプがいっぱい…
どれもぼこぼこに
へこんでる。

「あたしここに通うの…?」

自分に問い掛ける。
だって!!
本当にここぉ!?(泣)

泣きながら
校舎前にへたれこむ…


中原 実優
高校二年生に
なったばっかり。
お父さんの仕事の
都合でここに転校
してきた。
前の学校では
友達もたくさん
いたし彼氏も
出来た。これからが
青春ーっ

なんて思ってたのに…
目の前にある校舎を
みて現実を
見せられる。


怖いけど…
転校初日から
遅刻なんて
ありえないよね(泣)
行かなきゃっ…

スカートについた
砂を払って
行こうと決心した…時

ドンッ

「あっごめんな…」

「ってぇ…」

あたしは
凍りついた…