私はぎゅっと抱き付いた。

「今は何も言わない方が良いのよ」

「…分かった」

顔を見なくても、優しく微笑んでいるのが分かる。

そのまま抱き締め返してくれるあたたかな体。

伝わる互いの心の音…。

二人の性格はこんなにも正反対なのに、今、きっと気持ちは同じだ。

このまま、この気持ちがずっと続けば良いと思った。