消えそうな声で呟き
「でもあんたは・・・許せないでしょ?」
推し量るように俺を見つめる
「・・・宝を恨んでる?」
俺を見つめる恵の目はするどくはないが
初めて会った時を思い起こさせる
思えばあの時から
要争奪戦が始まっていた訳だが
俺にとって双子がただの要にまとわりつくウザいガキなだけだったかと問われると
どうやらそうでもないようだ
「すっげー恨んでるからアイツに今年いっぱいは気をつけろって言っておけよ?」
ニヤッと笑いそう言うと
「本気で言ってないクセに」
ツンとそっぽを向いたが
「・・・本気だったら・・僕もそれなりの対応するからね?」
鋭い目をチラッと見せ釘を指してきた



