「あれ・・・?」 要が急に立ち止まり、首を傾げると目を凝らして前を凝視している 「どうした?」 「あっ・・アイツ」 恵も人ごみの先に何かを見つけたようだ 「ん?知り合い?」 要に寄り添って視線の先を追うと やはり同じようにこちらを凝視して固まっている 男を 見つけた 「あ、やっぱり渡辺君!よく会うね?」 にっこり笑いかける要に一瞬、頬を染めたそいつだが その視線は まず 恵に向かい それから 宝 最後に 俺に向けられた