そっくり返され黙り込む恵を置いて 勝手にリビングに入ると 俺が要に振られる理由になった張本人 俺のかわいい要を飄々と奪ったソイツが 地べたに長い足を組んで座り静かに片手にした雑誌に目を通している 見下ろす俺に流石に少し驚いた表情をしたが すぐに 「ナナならまだ準備中・・・」 落ち着きを取り戻してそう言う 俺は 「待たせてもらうぞ」 ソファーに腰を降ろした 宝は俺をしばらく見上げ 「言っとくけど・・・・オレも行くんだからな」 釘をさしてきた