双子フタゴ愛アイ




「ところで…・・」



花音の声のトーンが変わって



「もう・・・話したの?」





「・・・まだ」




そう




私はまだ



比呂也君に話してない







「それが1番の難関ね」




花音がつくため息がまるで自分のもののように思えた





それが4日前の出来事



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




そして今日




私は比呂也君の車の助手席に乗っていた





「携帯貸してごらん」




運転席の比呂也君が穏やかな口調で手を差し出す




穏やかながら有無を言わせない口調




(逆らえない・・・)