「俺の父親は俺に無関心だったんだ・・・」



比呂也君は突然そんなことを言い出した



「さっき病室で言ってただろ?要のおじいさん」


(『あんな父親でも・・・』ってやつ・・・?)




「要の事は気に入ってて、他所の子供の方がかわいかったらしい」


「そんなコト・・・」



「いや、本当の話 だから要が来ると昔から家が明るくなった」



私は優しいおじさんしか知らない



「もちろん、俺はそうじゃなくても要が来るのが待ち遠しかったけど・・・」



そう言った比呂也君の目は寂しそうで・・・・



私は比呂也君の手をギュッと握った