僕は見てしまった



宝が眠るナナちゃんにキスするのを・・・



小学校4年の夏



それでやっぱり宝も本気なんだなって思った



僕と目が合うと気まずそうに出ていった宝





ナナちゃん



宝には欲しいモノを手に入れて幸せになって欲しいよ



僕は宝をオトリに逃げて震えながら悪夢が過ぎるのを待っていた



卑怯者



宝は大切なモノを絶対守り通す



僕は自分が一番かわいくてきっと誰も守れない



こんな僕をナナちゃんは好きになんかならない



全て分かってる



「頭ではね・・」



僕は宝と同じようにナナちゃんにキスをした