『あ〜!夏さぁ〜ん!』
 
 「お〜!ゆきちゃぁ〜ん!」
 
 
 『何か、今日あんまり夏さん酔ってないねぇ〜!』 
 いつも、ベロベロなのに! 
 
 
 いつも、常連客しかいない麻布の隠れ家的バーに、友達数人と今日も来た。 
 

 夏さんは、酔ってないのに珍しく私は、今日は酔ってた。 
 
 
 テーブル越しに夏さんの斜め前に座る見掛けない男の子が、目についた!   
 
 
 『ねぇ〜、夏さんあの人だれ?』 

 「気になる?声かけて来なよ!アハハハハッ」
 
 50才過ぎてるとは思えないくらい陽気で、頭の中が柔軟な夏さんに、そう、言われ私は、とりあえず!
 
 
 初めて見た男の子に明るく手を振ってみた。