崎美君はもう 息も切れ切れだ。 しかし拳を握りしめ、 球を投げる… カキン!! 「…!!」 「っ…!」 みんなが息をのむ。 まるで一瞬が 何倍もの時間に 感じられた。 ボールが三遊間をぬけ… レフトに向かって 転がり… その間に2人が ホームに帰ってくる。 レフトが打球を拾い… サードに投げる。 3人目のランナーが ホームベースを 踏んだあと… ボールがキャッチャーに 届いた。 「逆、転…?」