「大和、お前 出たいんだろ?」 「…うん」 「じゃあ気合い 入れてけよ」 崎美君の声が 近づいてきたので、 あたしは急いで スタンドに戻った。 「あ!茜ー! どこ行ってたんだよー」 「ご、ごめんごめん。 ちょっとトイレに…」 大和君の怪我が 審判にバレたら 強制交代させられて しまう。 あたしは聞かなかった ふりをしないと。 そして7回の裏、 あたしたちの攻撃が 始まった。