あたしがにっこり笑って 軽く会釈すると 崎美君はバッと 顔を逸らして さっさと席に 着いてしまった。 あたしが意味もわからず ポカンとしていると 渉太がそっと 教えてくれる。 「あいつすっげえ 奥手で照れ屋なの。 だからあのイケメンで いまだ彼女0!! お勧め物件だぜ~?」 「もう、何言ってんの」 あたしが好きなのは 渉太なのにな…。 でも、確かに 崎美君って からかいがいありそう。