音のする方へ
行ってみると、
そこには一人で
投球練習をする
崎美君の姿が。
あたしが近づいても
全く気づかない。
すごい集中力…。
その時崎美君が
ふとこちらを見た。
あたしは軽く
手をあげる。
「明日試合なのに…
休まなくていいの?」
「んな悠長なこと
言ってらんねえよ。
ちょっと気抜くと
すぐナマっちまう」
「そうゆうもんかな」
「ああ。それに…
野球ができるうちに
ちょっとでも多く
投げねえとな…」
「崎美君…?」
「ん、もう遅いな。
危ねえから送る。
校門で待ってろ」
「う、うん…」
崎美君は足早に
部室へとかけて行った。
さっきの
野球ができるうちに
ってどうゆう
意味なんだろ…。

