「何やってんの」 「えー?なにが?」 「とぼけんな…。 なんでわざわざ ライバルの手助け してんだよ」 「だって… 美紅の気持ち、 痛いほどわかるんだもん。 あたしは美紅に 嘘ついて、 ずるして渉太に 近づこうとしてるのに 美紅はすごい 真っすぐなんだもん。 こんなのフェアじゃ ないよ…」 暗闇の中、 ポツポツと呟く。 それを黙って 聞いてくれていた 崎美君は、 一言だけ言った。