「次のお化け屋敷…。 あたしと渉太君で 入ってもいいかな?」 心臓がドクンと脈打った。 「せっかく渉太君と 遊園地に来れたから… 思い出残したくて。 それに渉太君、あたしと しゃべりにくそうだから なんとか改善したいな って…」 美紅の真っすぐな 気持ちが、 痛いほど伝わってくる。 だけどそれと同時に、 あたしにお守りをくれた さっきの渉太と、 無理して明るく 迎えてくれた 美紅の顔が 頭に浮かんで… 気づくとあたしは 口にしていた。