でもこんなやりとりも もう出来なくなる。 夕方になって 茜は笑顔で 病室を出ていった。 オレはその笑顔を 胸にやきつけた。 「茜…。 幸せになれ…」 次の日の朝早く。 飛行機の時間は まだだったけど、 オレは茜が来る前に、 と思って早めに 病院を出た。 オレは空港のロビーに じっと座っていた。 今までの茜との思い出を 思い出しながら。