この空の下





いよいよ出発の日が
明日まで迫った。






茜は今日も
お見舞いにきた。










オレは迷っていた。










茜には黙って
旅立とうって
決めたはずなのに。






いざ明日から
茜に会えないと思うと

弱気になってる
自分がいた。






今茜に打ち明ければ
茜は着いて行くって
言ってくれるんじゃ
ないだろうか。





そんな考えが
頭をよぎる。












何言ってんだオレは!



先生や看護士さんにまで
頼み込んで内密にして
もらったじゃねえか!!







オレは頭を
ブンブンと振った。






「愁??」