渉太から聞かされる 数々の真実に あたしは涙を流した。 この勝負を受けたのも さっきの愁の発言も、 あたしを思っての ことだったんだ。 自分だって たくさん悩んでた はずなのに、 それよりもあたしを 優先してくれたんだ。 きっとこれは愁の中での ひとつのけじめなんだ。 この勝負によって、 自分が今まで無理して 続けてきた野球の価値を 見いだそうとしてるんだ。 ハッと愁を見ると、 肩で息をしながら 心臓を抑えていた。 あたしは反射的に 下のマウンドへ降りた。