崎美君だった。 あたしの胸が キュッと締めつけられる。 「…優勝おめでとう」 「おう…」 「ホームラン、 すごかったね?」 やばい。 声が震える。 「…約束だろ」 「え…?」 「決勝で… ホームラン打つって…」 「覚えててくれたの…?」 あんな何気ない 一言を覚えてて くれたと知って また涙がこみ上げてくる。