あたし、知ってるよ。 誰よりも上手な崎美君が 誰よりもたくさん 練習してたこと。 誰よりも仲間を 思っていること。 誰よりも自分に 厳しいこと。 いつだって 一生懸命なこと。 崎美君だって… 手にいっぱい豆つくって、 その豆がつぶれるほど 投球して素振りして 頑張ってること。 崎美君は… 情けなくなんか ないってこと。 「頑張って崎美君!!!!!」 あたしの叫び声と同時に 崎美君が力強く バットを振った。 カキーン!!!