「まっね。でも…この学院には心残りが多過ぎる。出来れば残りたいってのは、本音だよ」

少し寂しそうに言う榊の顔を見て、全員が黙った。

普段はおちゃらけているが、真剣な顔をしている時は本当に真面目でいることを知っているから。

「…さて、しんみりさせちゃったね。みんなは最初の持ち場に戻ってくれ。僕は封印の場に行くから」

「はい」

そして5人は立ち上がった。

神無月は校庭に。

依琉はプールに。

九曜は廃墟に。

雛はガーデニングに。

そして―榊は校舎の中に。