その後、何度かおそるおそる「ユウ?」って言ってみたけど、彼は起きる気配すら見せない。



やっぱり、あれは・・・・夢、というか、ユウにとってはまさに夢うつつの出来事だよね。



「・・・ユウ、帰るね」



つぶやいて、玄関を後にすると、扉が閉まった瞬間、ずるずると体の力が抜けた。



さっきまでいろいろ考えてたことも、なにもかもが頭の中から抜け落ちていく。



はぁ〜・・・・



いっそ、夢だったら、楽なのに。


いっそ・・・・。