「…アタシのこと好きなら、少しは言うこと聞いてくれない?」

「先輩が俺のこと好きになってくれて、付き合うことになったら良いですよ」

悪循環だ…。

「それにね、先輩」

顔を上げると、彼はすぐ間近に来ていた。

そして下駄箱に両手を付き、アタシを逃げられなくした。

「えっ!?」

「俺、先輩の性格を熟知しているんです」

間近でにーっこり微笑んでも、怖いだけ!

「頼まれたらイヤと言えないこととか、強く出られたら引いてしまうところとか」