なによりも虎君の目が怖い…。



腕に絡み付いてる1年生は離れる様子もなけりゃ、虎君も離そうとしない…。



なんなの…。



あたしはもういらないの?



「先輩、行こうよぉ~」

「じゃあな林檎」



グッと涙を堪えて立ち去るふたりを見てた。



なんでこんなこっになってんの…。



あたしが怒ったから?



誤解解くならもっと虎君から…。



なんて言うか…焦ってほしかった…。



「ん?チビ林檎じゃん。どうした?」

「チビ林檎って言っていいのは虎君だけだもん!!」

「は!?キレんの!?ってかなんで泣いてんだよ!!」

「うぅぅ…うわぁぁぁぁぁぁん」



京平の前で号泣した。



そのまま京平が連れて来てくれたのは屋上に繋がる階段の踊り場。



涙が止まらない…。



「ケンカか?」

「ケンカじゃない…。虎君はあたしなんかもうどうでもいいんだよ…」

「だったらあんなに荒れねぇだろバカ…」



京平に慰められるなんて思ってなかったな…。