「いいザマじゃねーか。
リディア。
本気でブチこまれてんのか?
このアバズレが。」

「んなわけないじゃない。」

彼女は、
ショックを受けているのか、
語気すらも弱い。

「こっちに来てから、
ご無沙汰だったんだろう?
その程度のロックも、
交わせないっちゃあ、
おまえも、ソノ気になってる
からじゃねーのか?」

壁にもたれ立ち、
苛立ちをぶつける。


「あの死体を見た後で、
そんな簡単に動けるわけ
ないじゃん。」

彼女が、つぶやいた。


全く、変死体・・・ホンモノの
リディアの性癖を、
刷り込まなくて、
本当によかったと思う・・・。

今頃、目も当てられない事に
なっていただろう。


「早く、解除しろよ。
リディア。
おまえだってわかってんだろ?
そのまま突かれ貫いた、
最後の有様ってのは。」


あまりに動かぬモニカをみて、
再び苛立ちが募る。

少しは拒絶とか、
抵抗のやりようが、
あんだろ?!

たまり兼ねて、促した台詞に、
彼女は息をのんで、
ゴウの様子を探りはじめた。


・・・キムといい、

俺といい・・・


少し、コイツを、
過保護にしすぎたようだ。