「モニカ!!」


・・・!!

言葉をのんだが、
遅かった。

思わず口走っていた。

何とか、
飛び出して獣化したゴウを
刺激するといった
失態だけは、免れたが・・・。

側近用の無線は、
キムがとっくに制御しているが
俺達専用の無線は、間違いなく
俺の声を拾っている。

完全に自分を見失っていた。

ため息をつく。


「リディア?大丈夫か?」

気を取り直し、
状況を確認するが、
返事がない


仕方ねえな。
状況がみえない。


扉を少しひき、
体を滑り込ませ
通路に踊りでる。

すぐに、気配を
感じた方向へ
銃口をむけた。

モニカは、奴に組み伏せられ、
自由を奪われている。

獣となっている、この時間は、
奴の本能をとめられる事は
ない。


救いは・・・


別棟での様に、
食欲や、狩猟本能が
現れたのではなく、繁殖本能が
現れた事だろうか。

奴は、俺を認識している
のだろうか?

俺を見ても、
腰を動かすことを
止めようとはしない。

ブッ殺すぞ・・・

本来と、違う目的で・・・。

なまめかしい腰つきに、
俺は、明らか嫉妬している。