アイツの事だから
薄々は
気付いているだろうとは
思っている。


私が、内通者で
ある事を。


私は、マックスより
数年早く生まれ
国防に入隊し、
作戦をこなすうちに
キムと出会った。


官僚風情のエリートと
独裁者もどきのバカモノ

右に習えの、体育会系の
自分の考えをもたぬ同志

その、誰とも、
キムは違っていた。



話す内に、
キムに傾倒するまで
さほど、時間は
かからなかった。


あの日



モニカが




昏睡状態に陥った日




海兵の私が、
陸地にいたのは
ただの偶然ではない。



キムの説く、市政・主義に
傾倒しながらも

国防に従事する
軍人としては、

スパイとしての
任務があり、
そこにいた。