最初に殺されたのは
某議院の子息だった。

その次が、別の議院の子女。


そして、その数年後、
変死体で、
また別の議院の子供が
見つかる。


その翌年、一人の子息が
消息不明となる。

その数年後も、
そのまた一年後も
変死体があがる。



私は、当初、
気付かなかった。


私に、この事実を
突き付けたのは、
当時の、何人目かに当たる
マリアだった。


『ねえ、また、議院の子が
変死体で見つかったわよ。』

今度のマリアは、
前の雌と趣向を変えて
躾てやったから
知的な部分も多少あった。


『また・・・とは?』


言った私の目の前に、
マリアは、一枚の用紙を
ヒラヒラと泳がせた。

『このさぁ、
怪しげな死に方をしてる
議院とか官僚の子供ってさあ。
みんな、同じ病院で
生まれてんのよね。
そして、この父親達ってさぁ。』

マリアは、こちらを見て
人の悪い笑みを浮かべた。

『ある時期に、同じ官庁に
在籍してんのよねぇ。』


・・・忘れもしない、
マリアの台詞が過ぎる。