下の廃材置場から、
もってきたのだろうか?

サタンは、
慣れた手つきで、
配水管に爪先立つか立たないか
くらいの高さに、
荒縄の束を使って
私を縛りつけた。

シャワーの栓が、
目一杯開かれ、頭の先から
冷水が降り注ぐ。

まだ・・・

水でよかった。


熱湯だったら・・・

考えただけで、
鳥肌がでる。


そして、ヤツは・・・
話し出した。


「ジュノは、アイツにとって、
あんまり意味が
ないみたいだったしねぇ。」


ジュノ・・・?

誰の話だ・・・・


「ま、ついでだったんだ。

ジュノは、プライドが
高かったからね。

奴隷には向かなかった。

私に、かしづいたり、
奉仕なんて
出来なかったから。


その上、実験棟の出来事や
開発内容を、外部に
漏らしていたんだ。

幸い、その相手が
うちの支援者だったからねぇ、
本人の処分で済んだけど。

事もあろうか、
他にも漏洩を考えていたって
情報もあるんだ。

証拠はないが、
それがムーンだとは
聞いたよ。」


『ジュノ』・・・って、
『ジューン』の事?


「何で、そんな話・・・

私に・・する・・の?」