「結局、あの脳が、
アンドロイドと一部の設備を
操作していたって以外、
情報は、ないってわけか。」

キムが言ってため息をつく。

「ああ。すまない。」

奴から、モニカの分と一緒に
報酬を受け取る。


情報といえば・・・

「あの人形、そういえば
マリアっていうらしい。」

確か、モニカも
サタンにそう呼ばれたって
いってたよな。

「元々、アイツのオンナの
総称だけど。

偶然にしちゃあ・・・な。」

「ああ、それなら調べてるぜ。

今の所、全く、なにも
当たりやしねぇがな。」

ゾラが、俺の言葉を受けて、
お手上げだと
苦笑ぎみにいった。



「悪い、ソロソロ戻る。」

時計を見て、
会話を切り上げた。


「どうよ?その後、
アイツの具合は。」

「ああ、精神安定剤が
効いたみたいだな。

ずっと、子供みたいに
寝てたけどな。」


片手をあげて、部屋を出る。


モニカは、仕事のたびに
神経を衰弱させていく。



俺のせいだ。

間違いなく。



なのに、まだ

手放せないなんて。