翌日


謹慎処分の身の上を
最大限に活用し、
少女の容態を見舞いに行く。

万一、意識を回復した際
錯乱状態を起こす事に備え、
ミオが同行してくれた。

身分証を提示し、
管理病棟へ進む。

一般病棟と異なり、
ここへ入ると、
来訪者数は激減する。


「シドニー?」

予期せぬ処で、
突然背後から声をかけられ、
油断していた俺は、
声のする方向へ、
慌てて振り向く。

「ああ・・・ジューン。
ここ、だったのか?」

脳外科医だということは
知っていたが、
あまり掘り下げて
聞いたことはなかった。

「そうよ。相変わらず、
私には興味ない?」

空気を読まずか、
物凄い毒を吐く。

確かに、興味はない。

「で、そちらは?」

ミオをさして彼女は言う。

「ミオ=ヤスダ。海兵よ。
マックス、先に行ってる。」

ミオは、肩をすくめ、
そう言い放ち、
その場を跡にした。