「マックス、あんた
大丈夫・・・?

噂は小耳に挟んだけど。」

モニカを預かり、
俺をベースに下ろして
ミオは苦笑をむける。

「仕方ねえだろ。

・・・軍指定なんだし。
設備も一流だし・・・。」

ため息をつく。

当時、俺は
上官の半ば強制に近い紹介で、
そのセンターの医師と
付き合っていた。


ルックスもそこそこ、
気は限りなく強いが、
頭もよく、
俺が紹介される位には
見合った家柄(クラス)出身の
女医だった。

別に、俺を宛がわずとも、
アイツなら、十二分に
代わりは、いるはずだった。


当然、周囲は
結婚前提の交際と、
思っていた様だが、
俺に、そんな意志は
皆無だった。


世間でいう
ブルジョワ扱いされる事も
嫌だった。

作戦で、戦地に赴き、
世間を知るほど、
自分達、一部の人間が
置かれている
桁違いな裕福さに
疑問を感じていた。


断り切れず、
交際を始めたものの
テンションの違いは、
初期から、有り得ない程
温度差を生んでいた。