ゆっくりと振り返り、 視線を合わせようとするのと同時に同僚は、 「じゃぁ、私はこっちの路線なんで。 今日は、ごちそうさまでした。 見送りに行くんで、帰る時は教えてくださいね。 お疲れ様です。」 そう言って、 笑顔で手を振り、駅へと消えていった。 一瞬、 合ったはずの目と目。 酔った思考では、 瞳の色は読み取れなかった。