そう思った、矢先の事だった。


その日はお店の、周年イベントで、いつもより早く出勤した。

ミーティングを終え、お店が開店する。


するとスーツを着た若い男達5人が、お店に入って来た。

周りの女の子達がざわめく…どうやら男達は、ホストらしかった。


全くホストに興味のなかったあたしは、あんな席付きたくないなぁ…なんて、思っていた。

しかし皮肉にも、「エリに似てる子見てみたい!」と言うホスト達の言葉に、あたしはその席に付く事になった。

その瞬間のミオ達の顔は、今まで見た事もない、本間に恐ろしい顔やった…


「はじめまして~朝日です!」

そう言うなり、あたしと一緒に向かった、他の女の子はそっちのけで、ホスト達は、口々に言った。

「めっちゃ似てるし!」

「本人ちゃうん!」

「てかエリやろ!」

「じゃあ俺エリ指名で!」


でもただ1人、「朝日ちゃん?ここ座り!」と、言ってくれたホストがいた。

彼の名前は、涼。