好きっていえなくて・・・



陽亮が自分の上着を
あたしにかける。

ドキン

「温かくしとけよ?」

貸してくれた上着は
雨で少しだけ湿っていたケド、
だケド・・・なんだか、すごく温かかった。

ふっ

さっきと同じ、
優しくて温かいににおいがあたしの鼻をかすめた。

ドキドキドキ

陽亮のにおいに、
陽亮の優しさに・・・

ドキドキしているあたしがいた。