「……そもそもどうして、あんな大量殺人が行われたと思う?」
吟子は続けた。
「CPGは、若くして『殺人経験』を持つ公的武装集団だ。
スパイとしてもテロリストとしても、これほど私兵に適した人材は、いないだろう?
まして、私達は過去のしがらみを持たない。
戸籍も、死亡扱いになっているらしいしな。
それなのに、どうしてたくさん殺したんだと思う?
……『失敗作』だからさ。
私達は、『彼等』が得たいものには、なれなかったのだよ」
一樹は、沈黙していた。
目はぐいっと見開かれ、そのくせ微動だにしない。
怒っているような、嘆いているような、奇妙な表情だった。
「……今日は、ここまでにするか。
さすがに、人が増えてきたな」



