とりあえずロビーまで来てくれ、と言われ、一樹は断り切れずに向かった。
ロビーは、騒然としていた。
何やら大勢が忙しなく動きまわっていた。
次々と段ボール箱を運び込む者、位置を指示をしている職員らしき者、そして……車椅子や松葉杖の、若者達……。
野次馬も、いた。
噂には、聞いていた。
これはCPGの引っ越しだった。
「一樹」
呼ばれた方を向くと、動き回る集団から少し離れた場所で手を振る樋口の姿があった。
そしてその傍らには、車椅子の少女がいた。
彼女はフリルのついた、構造の難しそうな服を纏っていた。
晴喜の作る人形が着ているものと、少し似ている。



