一樹は布団から顔を出し、ゴミ箱を寄せた。
口に、中指と人差し指を突っ込もうとした。
その瞬間、携帯電話が鳴った!
「ゲッホゲホ……! ……おぇっ」
吐きはしなかったものの、あまりにも苦しくて、うるっと涙が出てしまった。
呼吸どころか、心臓が止まるかと思ったのだ……。
ベッドに頭から落下し、目を擦りつつ携帯電話を開くと、着信は樋口からだった。
間に合った。
「ひゅーひゅーひゅー…………もしもし?」
『あ、起きてたか』
「何?」
『今から来られるか?』
「出来れば、嫌だ……げほっ」
『頼みがある』
「光に……」
『あいつじゃ駄目だ。
どう転んでも悪い事になりそうな気がする……』
「何の話?」



