「その頃には、色々変わっていて、どういう理由からか、
孤児院の経営は行き詰っていたみたい。
そして、国は丁度『手に負えない少年犯罪者』を試験的に欲しがっていたのよ。
CPGブームの到来だったってわけ。
……そうして、晴喜は『犯罪者』として差し出されたの。
……後は、あんたが知ってる通りよ。
スクールで強制的に『学ばされて』、嫌がりながらも『仕事』を……」
「もういい」
光は、ヴェロニカの話が本当かどうかを含めて、いつしか様々な事に混乱していた。
本当だとしたら……いくつかの事実に心当たりがある。
だが、二人は沈黙した。
たっぷりと時間が過ぎてから、光が口を開いた。
「『ヴェロニカ』は、何者だ」
「晴喜の中に棲む、もう一人の晴喜」
「いつから」
「弾丸の音と同時に」
「攫われた時のか……この事は?」
「誰にも話してない」
「なら、言うな。俺以外の他の、誰にも」
「そのつもりよ」



