豊は、ルーズリーフをバインダーに挟みながら言った。 口調はどこか、投げやりだ。 「うん、あの人たちもそうだけど、何かそれ以外にも」 「あれだよね、ほんと社会全体っていうか……」 「社会全体もいいけど」 豊は、二人を手招きで呼び、 「お前達は先に、 自分の勉強の事考えた方がいいんじゃないのか?」 机に広げたプリントを指差した。