初め、彼は執行所勤務が決まった時に、人生が終わったと思った。 何の為に、今まで苦労してきたのか。 勤め始めてしまえば、それまで築かれた、 「伝統」とも言うべきマニュアルに従っていれば、楽に生きられる。 そう信じていたのに、 これから「伝統」を築かなければならない場所に、自分はいる。 そして何より、彼はCPGを恐れていた。 当たり前だ。 犯罪を犯した罰として、死刑執行を担うだなんて、 彼の常識からは外れ過ぎていた。