どこか、この状況を楽しんでいるような光とは違った、冷静な声だ。 「了解しました。 その近くに、大きな扉はありますか? 引き戸になっているタイプのものです」 『あるにはある。 だけど、板で封鎖されている』 『ボロボロだし、どう見ても何年も経ってるよ、これ。 割れてる様子とか無いしね』 ならば、その扉が使われた可能性は低い。 『ていうか、他の扉もことごとくそうなってる。 ロビーには入れたものの、意味が無さそうだ』