「ただし、もしこれ傷付けたら、あんたの顔に同じ傷付けるからね」 「ひぃぃぃ……」 「じゃあ、行ってくる」 一樹と光の声が重なった。 何となくその瞬間に、張り詰めた空気が弛む。 藤原は、ほっとして、 「お気を付けて」 と、二人に笑顔で手を振った。 それが、最後の姿だった。