晴喜は、よっぽど今叫んでみようかと思った。 だが、出来なかった。 自分を探しているはずの執行所からすれば、 それは有力な手がかりになるのかもしれない。 しかし、彼女は村田が鎖を引いた瞬間の、攻撃性を見てしまった。 ……下手にこいつを刺激したら、厄介な事になりそうだ。 村田はそれからすぐに電話を切り、晴喜に背中を向けた。 「ちょっと、ここを離れるよ。 だけど、絶対にここから出ちゃいけないからね。 もし出たら君、……死ぬからさ」