幸い、村田の位置から扉は離れている。 どう彼が動こうと、絶対に晴喜の動きは止められない。 そう、晴喜は思っていたが、 「駄目じゃないか。人形が、逃げ出しちゃ……」 村田は、晴喜に繋がった鎖を掴み、引き寄せた。 晴喜は後ろ向きに転び、そのまま少し引き摺られた。 両腕を擦りむいた。