「スリットじゃないわ」 晴喜は、鼻をふんと鳴らした。 「自分で途中まで裂いたのよ」 「随分な扱いしてくれるじゃないか。 ……仮にも僕は君を愛してるっていうのにさ」 「馬鹿言うんじゃないわ。 あんたなんか願い下げよ……」 晴喜は忌まわしそうに言い捨て、歩き出した。