何故なら、こちらが無理矢理に、 殺人を強要しているからだ。 それも、より残虐性が強いものへと。 ……全部、馬鹿馬鹿しい大人の都合だ。 「絶対に嫌よ」 晴喜は、言い切った。 「それは演習が? それとも、こいつがいるから?」 一樹が晴喜に尋ねると、彼女は目が合った一瞬だけ、 気恥しそうに唇を噛み、 「両方」 と答えた。