ばた……ばたたっ……ぴちゃっ…… ……水の音が、うるさい。 光の仕業だ。 樋口は、合鍵で部屋のドアを開けた。 時間は深夜で、こんな時間の来訪者など常識では考えられないが、 そもそもこの部屋の主こそ彼の中では、 かなりの常識外れにランクされていたのでまあいいとする。 室内の明かりは消されていたが、 浴室の方から微かに明かりが漏れていた。 ……畜生、あいつまたか。 樋口は靴を脱ぎ、無言で上がり込んだ。 そのまま浴室へ歩み寄る。