気だるい。 動きたくない。 今、何時だ? ここどこだ…病院? 一樹の部屋でない事は確かだった。 自分の部屋は、 こんなに消毒的な清潔感のある場所じゃない。 「目ぇ覚めたな、一樹…」 ベッドを区切るカーテンをじゃりっと開けて、 樋口が顔を覗かせた。 丁度、見舞いに来たらしかった。